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ドラゴンズ打線について考える

とりあえずセ・リーグ5球団とのファースト・ステージを6勝3敗で終えたドラゴンズ。
ひとつ抜きん出たチームがあるため、ゲーム差こそあるが勝ち越せたことはなによりといった所だろうか。
しかし、開幕前に掲げた『ぶっちぎりで優勝』といった感じでは今のところなさそう。特に打線は全くといってもいいほど機能していない。
そこで今日は、その打線のどこに問題点があるかということを、データを元にkuunnなりに書いてみようと思う。(数字は全て16日現在)

不動の先頭打者、荒木雅博
荒木については言うまでもなく状態は最悪。特に出塁率.188と2割を切ってしまっている。元々が四球を選んで出るタイプではないだけに、毎年、打率の割に出塁率は悪いのだが、これまでの成績では1番打者として使い続けている采配にも疑問が残る。
しかし、荒木の足と守備を考えると、他に彼以上の1番が存在しないのも事実。毎年「ダメだ。ダメだ。」と言われながらも3割近い成績を残しているわけだから、我慢して使い続けなければ仕方がないといったところだろうか。(それも弱い気もするのだが…)

日本一の2番、井端弘和
井端の粘りは今年も健在。しかし、ここぞという時に打ててはいるものの、未だ打率.214。井端は荒木とは違い11試合で7個(荒木は2個)の四球があるにもかかわらずだ。それだけにこの打率はいかに打てていないということなのだが、これまた荒木とは違いファンの風当たりは弱い(笑)
今年は3番でスタートし、そのことでバッティングの切り替えがまだできていないだけなのかもしれない。しかし、僕には苦手な内に意識があり過ぎて、外の甘い球にも手が出てこないとも感じる。これには荒木の出塁率の低さが影響していると僕は思うのだが(荒木が塁にいれば盗塁を警戒し外への配球が多くなる為)荒木の調子が悪い以上、井端の出塁というものが鍵となるのは間違いないので、打てなくても粘り、出塁することを心がけてほしいと思う。

WBC世界一の立役者、3番、福留孝介
阪神戦で連発し、不調を脱却したかに思える孝介だが、本人も言っているように、調子自体は良くも悪くもないといったところか。しかし、出塁率は.388と文句ない数字なのに、4四球を選んではいるものの未だ得点圏打率 .000というのが気に掛かる。
打撃フォームを変えて挑んだ今季。昨日のサンドラで湯浅教授(中京大学)が語っていたが、フォームを変えた場合、成功する確立20%、失敗する確立80%という数字があるらしい。そして成功する場合も、かなりの時間を要する人がいるようだ。そう考えれば、孝介はこれからという感じもするのだが、3番は「ここぞ」という場面で打たなくてはならない打順なので、孝介には一日でも早い完全復活が望まれる。

竜の大砲、4番、タイロン・ウッズ
打率 .189本塁打 2と荒木同様、調子が上がってこないタイロン。
今日の中スポ、木俣氏ではないけれど、なかにはアレックスを4番に据えろという意見もあるようだが、僕はこれには反対だ。なぜならタイロンの場合、打率は2割を切ってしまっているものの、出塁率.348得点圏打率.400あるからだ。たまたま打てなかったことへのイメージがあるだけで、アレックスよりも得点圏打率が高い選手を降格させる意味が僕にはわからない。まだ数試合、しかも機会自体が少ない得点圏打率など関係ないと言われればそれまでだが、ランナーをおいてタイロンを迎える恐怖心は、相手にとってアレックスより大きいだろうし、出塁率を考えてもアレックスの前に置いておいた方がいいように感じる。

絶好調の春男、5番、アレックス・オチョア
シーズンが始まる前、一番心配したのはこのアレックスだった。しかし、打撃改造も、とりあえずは成功したようにも見えるし、打率 .372出塁率 .386と、数字も文句なし。
この調子を維持できれば何も言うことはないのだが、13日の阪神戦でHRを打った後からの打席を見ていると、少し引っ張りの意識が強くなってきているかなと感じた。杞憂に終わればいいのだが、もしそうだった場合、外の変化球についていけなくなる可能性が高い。今のチーム状態ではアレックスに掛かる負担が少なくはないので、明日からはその辺を見て行きたいと思う。

ミスタードラゴンズ、6番、立浪和義
レギュラーを剥奪されながらも、森野の怪我などもありサードを死守した立浪。それゆえ、今季にかける想いは強いとは思うのだが、先の巨人戦ではサヨナラHRを打ったものの、打率.250とやや不調。ただ、それでも得点圏打率.500というのが救いか。
しかし、守備に不安がある立浪をこの数字では使えない。開幕では鎌田がいたが、今は立浪に代える選手がいない。ここは立浪に奮起を与える為にもサードを守れる若手を一軍に上げてはどうだろうか。

併用の7番、英智上田
開幕当初は、藤井が二番を打っていたこともあり、ここに立浪が入っていたが、今は相手が左なら英智、右なら上田という起用方をとっている。たしかに英智も上田も今のところはまずまずの成績を収めてはいるし、個人的に英智をスタメンで起用してくれるのは嬉しい。しかし、藤井を将来的には2番で起用する構想があるならば、ここにスイッチヒッターである藤井を固定化して打撃の経験をさせてみるのも悪くはないと思うのだが…。それでもというのであれば、調子がいい谷繁を7番に据え、アレックスとの連動を計るのも面白い気がする。

日本の女房役、8番、谷繁元信
今年はWBCを経験したことが影響しているのか、小田という存在がそうさせているのかはわからないが、内野ゴロでも一塁まで全力疾走するなど、本人もいうように野球への取り組み方が例年とは違う印象を受ける谷繁。そのせいか、開幕当初こそ当りは出なかったものの、徐々に調子を上げ、打率 .310出塁率 .412という好成績を収めている。
しかし、この数字にもかかわらず得点がわずかに『2』。次が投手ということを考えても少な過ぎる感がある。これはひとえに14回と得点圏打席数がチームで一番多い荒木の得点圏打率が低過ぎる(.143)ため。荒木に得点圏打率を求めてもと思うかもしれないが、一昨年に優勝した時には、当時の3番・立浪よりも1番・荒木の方が得点圏打率が高かったことを思えば、1番の得点圏打率というのも、いかに重要なのかがわかるかと思う。先の荒木のところで『弱い気がする』というのは、このことだ。
谷繁の打順を変えてこの成績が出るかは微妙だが、調子がいい時に上げるのもひとつの手ではないだろうか。そうすれば谷繁の後を打つ人いかんでは、得点力はアップすると思う。

ざっと僕なりの意見をいうとこんな感じなのだが、みなさんはどう考えているだろう。
こうして1番から8番までの流れを考えると、打線は、やはりというだけあってひとりの調子だけでは語れないものだなと改めて感じるいいキッカケになった気がする。

by kuunn_17 | 2006-04-17 23:56 | 中日ドラゴンズ

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