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星野ジャパンに見た落合監督への願い

長かった07年度の野球シーズンも北京五輪出場という大きな感動と共に幕を閉じた。
この感動は、監督が選手を信じ、選手もまた監督を信じた結果が与えたものであるように思う。
その代表的なものが、韓国戦での岩瀬であり、台湾戦での稲葉だったのではないだろうか。

我らドラゴンズファンからすれば、岩瀬の46球は無謀ともいえる采ではある。
だが、(延長戦という)最悪の事態を考え、藤川を温存したところに「岩瀬ならなんとかしてくれる」という星野監督の信頼が伺えた。

延長戦というシナリオを事前に考えるのは、軍配を預かる指揮官としては当然なことだが、もし、シーズン中とは違う岩瀬の起用で負けたとすれば、責任を負うのは指揮官であり、国を背負っている以上、余程の信頼がなければできることではない。
それをごく当たり前のようにやってのけたことが、選手を鼓舞することとなり、劇的な韓国戦の勝利に導いたのではないだろうか。

これと同じようなことが、台湾戦の稲葉にもいえる。
1点ビハインドの終盤7回表、無死一塁という局面。
ここまでの苦しい流れ(初回に先制も2回以降は2併殺、直前の6回には逆転を許す)からすれば、一塁走者(村田)に代走を送り、稲葉に送りバントをさせ、まずは同点というのが好投手を駒に持つ指揮者の考え方だと思う。

だが、星野監督はそれをしなかった。
ここでも前日の岩瀬同様に「稲葉なら最悪でも進めてくれる」と信じ、そして稲葉はその期待に応えるのである。
こうして出来上がった信頼の流れが各選手に飛び火をし、選手おのおのが最高のパフォーマンスを見せ、一挙6得点という大逆転劇を生んだと僕は思うのだ。

このように、全責任を負う立場である監督が覚悟を持って選手に対して全幅の信頼を寄せれば、選手は自分の持ちうる技量を存分に発揮し、そして流れもおのずから良い方へと傾くものである。
その結果が、我々ファンに大きな感動と夢を与えることになるのではないだろうか。

時計の針を5月30日、浜松での中日×楽天戦に戻せば、ドラゴンズ2点リードで迎えた9回表、8回無失点の朝倉をマウンドへ送り、逆転負けを喫してからというもの、ドラゴンズからは(セーブがつく場面での)完投、完封が消えたと記憶している。

これは落合監督の岩瀬に対する信頼とも受け止められるが、裏を返せば、先発投手陣への不信感ともいえるのではないだろうか。
で、あればこそ、日本シリーズ最終戦でも岩瀬を投じた。こう考えるのが自然な流れである。
その結果はどうか。ドラゴンズファンの多数からは支持されたものの、野球ファンからは多くの酷評となり表れることとなった。

プロ野球とは、時の勝敗のみならず、ファンや子供たちに夢や感動を与えなければならないものだと僕は思っている。
その観点から言えば、星野監督は名将であり、落合監督は愚将であると言える。

正直言って、自分が応援する球団の監督を愚かだとは言いたくはないし、他球団のファンからそう評されることは悔しい。だが、これがドラゴンズに対する評価なのである。
そんなものは放っておけばいい、そういう考えもあるだろう。しかし、僕はそう思いたくはない。
ドラゴンズが好きだからこそ、星野ジャパンのように多くのファンからも賞賛される戦いをしてほしいと思うのだ。

人にはそれぞれの価値観があり、絶対というものはあり得ないということはわかっている。
しかし、自分たちだけが良ければという風潮が渦巻く時世だからこそ、僕は山井から岩瀬への交代に反対だったし、その結果の日本一をなかなか受け入れることができなかった。

来季は完全優勝の目標を掲げて戦うドラゴンズだが、それだけでは今年と何ら変わりがない。
ドラゴンズには、日本代表に選ばれた選手と同じくらい素晴らしい選手がたくさんいるし、昼夜練習に励んで頑張っている。
監督ばかりでなく、その選手たちをもっと多くの野球ファンに知ってもらうためにも、選手にスポットを当てる起用、感動を与える采配を落合監督にはしてほしいと思う。
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by kuunn_17 | 2007-12-04 18:09 | 中日ドラゴンズ