ドラゴンズはなぜ負けたのか-

CS(クライマックスシリーズ)導入元年となった2007年。
ドラゴンズは、あくまでも球団史上初となる連覇を目標に戦ってきた。
しかし、結果は2位・・・。
まだCSが残っているとはいえ、敗れてしまったことに変わりはない。
なぜ、ドラゴンズは巨人の後塵を舐めることになってしまったのか、
まだ日本一がある状況だけにあえて書きたい







福留の離脱-

V逸の原因を「福留の離脱」と挙げる人は多い。
しかし、よく考えてほしい。果たして本当にそうなのだろうか?
たしかに敵将でもある巨人・原監督も「福留が抜けたことでウッズ一人をマークすればよかった分戦いやすかった」と述べているし、攻守にわたってチームの要であった福留が抜けた穴というのは大きかったのも事実だ。
だが、福留が離脱したというのは今期に限ったことではない。
離脱の期間が長い、短いはあったにせよ、結果として優勝をした06年、04年にも福留は戦列を離れているのだ。だとすれば、福留が抜けた穴を敗因と捉えるのは間違いではないのか。

もっといえば、08年には福留がドラゴンズの一員である保証などどこにもない。それらを踏まえた上で補強や若手育成をしているのではないか。
もし仮に、来年“いなくなるかもしれない”福留に頼りきっていたとするならば、そのこと自体が問題だと感じる。
福留は、昨日帰国した。
しかし、まだプレーできる状態ではなく、CSへの出場は絶望だ。
CSで勝つか負けるかはわからない。
だが、04年日本シリーズ、今年のペナントのように「福留がいれば・・・」そのような恥ずべきコメントは避けねばならない。今年、パ・リーグを制した日本ハムは小笠原も新庄も岡島もいなかったのだから・・・。


防御率の違い-

セ・リーグを制した昨年と敗れた今年・・・。
その違いが数字として顕著に表れたのが、チーム「防御率」だろう。
(06年「3.10」、07年「3.63」10.2現在)
防御率とは、自責点×9÷投球回数で算出され、一般的に投手の評価(一試合あたりの自責点数)を表している。
その数値が一試合あたり約0.5点悪いということは、単純にいえば、140試合で少なくとも70点もの失点が増えた計算になる。
昨年に比べて70点(失点でいえばもっと増える)も投手が余分に取られれば負けるはずだ-たしかに数字だけを見つめればそうなる。
だが、ちょっと待ってほしい。
防御率というのは先に記したように一試合あたりの自責点を投球回数で割ったもの。であるならば、防御率というのは自責点と大きく関係してくる問題なのである。

では、自責点とはなにか-
簡単にいえば、読んで字の如く、投手自身に責任のある失点ということ。
つまり、安打や四死球など、自らの責任で出塁させた走者が、生還した場合に自責点がつくということになる。
もちろん野手が失策等を犯した場合は投手の責任ではないので自責点がつくことはないが、「スタートがよければ捕れたのに・・・」というような記録に表れないミスというものも野球には多い。
その場合は、記録上では安打になるし、当然、自責点はつくことになる。
そう、自責点というものは、厳密にいえば投手の能力だけではなく、守備力によっても左右されるものなのだ。

そこで去年と今年、大きく換った(代わった)布陣というものを挙げてみよう。
まず、一番の違いはアレックスの退団によりイ・ビョンギュが中堅に入ったことだろう。
アレックス退団の理由を落合監督は「守備の衰えから」と、語っている。
たしかに、それは認める部分が多々ある。
ひとつの例を挙げるとすれば、アレックスは、外野手が守る上で一番難しいとされる正面の打球を見誤るとことが多くなっていたからだ。
だが、アレックスにはそれを持って余りある鉄砲肩というものがあった。
これにより他チームは本塁突入を自重し、チームの失点(投手の自責点)を防いできたはずだ。

では、そのアレックスの代わりに入ったイ・ビョンギュはどうだろう?
韓国では守備にも定評があったようだが、オープン戦の時点で守備の物足りなさは目を引いた。
難しいとされる打球の判断はもちろん、守備範囲は狭いし、肩も弱く、本当にこれで使えるのだろうかというのが第一印象だ。
で、あるならば、打撃でカバーしてくれるかといえば、安打製造機と呼ばれた彼だったが、素人目で見ても打てる感じがしなかった。
仮に一年目であることを考慮したとしても何故?の疑問が残る。

次いで昨年との大きな違いと感じるのは中村紀の加入だ。
結果からいえば、春のあの状況から今シーズンの成績を収めれるとは思わなかったし、この成績ならば上出来だともいえる。
エラー数はチームワーストなのだが、彼のハンドリングは森野よりも上手いかもしれない。そう思える程だ。では、なんにも問題はないじゃないか-と、思った方もいるしれない。だが、今年のドラゴンズにとってはこれが大きな問題となった。

中村紀がサードに入ったことにより、昨年、サードのレギュラーを立浪から奪った森野は、当然、はじき出される。しかし、中心打者にも育った森野を外すわけにはいかない。そんなチーム状況から森野はレフトを中心に守ることとなる。
しかし、いくら森野が器用で、昨年も外野手の経験があるとはいえ、もともと彼は内野手だ。その内野手であり、しかも、昨年の英智からすれば足も肩もない森野を外野で使わなければならなかったこと。
これもまた防御率へ与えた影響は大きかったはずである。

大きく違った点だけを見ても、昨年からの守備力(防御力)低下は否めない。それに加え、主力選手の離脱による守備力(防御力)低下があれば、防御率が上がるのは必然ともいえる。
このように、ただ記録上の数字だけではわからないのが野球だ。
昨年の防御率「3.10」というものは異常ともいえる数字だから悪くなるのは当たり前といえばそれまでだが、悪くなった理由は、ただ単純に投手の出来、不出来だけではないことを知っておかねばならないだろう。


落合監督に提言す-

今春季キャンプで落合監督はキーマンとしてイ・ビョンギュの名を挙げた。
2007年を振り返ると、そのイ・ビョンギュが思うような成績(プレー)が出せず、2位という結果に終わったといっても過言ではない。
その面では、落合監督の先見というものは正しかったともいえる。
だが、いま一度自分が掲げた野球というものを思い起こしてもらいたい。
過去3年、「守り勝つ野球」でチームを勝利へ導いてきたのではなかったのか?
今年もその考えは根底にはあったのだろう。
だが、日本シリーズに敗れ、「強い」から「勝つ」チームへの変換を目指した昨年末から「打」への執着が強くなってきてはいまいか?
まずは守備力を確保し、そこから打の向上を図る-これが正道だろう。
それを今季のように打のカラーから入っていっては、いままでの色がはっきりせず中途半端になるだけである。

落合監督に提言す-
CS、日本シリーズの結果がどうであろうと、今季ペナントを逃したことを重く受け止め、来期の色を打ち出してもらいたい。
白から黒、全く新たな色にするのも結果責任を負う監督が決めるのだからそれはそれでいい。しかし、これからもドラゴンズの監督を続けるのであれば、今季のような灰色にだけはしないでもらいたい。
それが野球観を尊敬する者からわずかながらの提言である。


2007年を振り返って-

2007年、今年は、ブログを封印して野球というものをフラットな状態で観てきた。
プロ野球はもちろんのこと、高校野球、中学、少年野球に至るまで数多くの試合を観、そして采配を振るう機会や審判をする機会もあった。
そのなかで感じたこと、それは野球というスポーツが自分の中ではかけがえのないものだということだ。

野球は本当に奥が深い。
自分が白球を追いかけていたころは、ただ自分の技術、体力の向上のみに重きを置いていて感じることはなかったが、いざ試合や人を動かす側にまわると、自分が出来たことがなぜ出来ないんだといったもどかしさや、逆に、人に教えることの難しさ、伝えられない自分の未熟さに腹立たしさを感じたりもする。
しかし、それが野球というものなのだろう。
人は完全ではないし、人それぞれに得手、不得手がある。だからこそ皆が助け合い生きていくのだ。
野球もひとりでは何もできない。チーム、相手のみならず、支えてくれる人等も含め全てで野球をやっているのだ。
この世に野球がなければ、自分はもっと真っ当な人生を歩んでいただろう(笑)。だが、ひとりではなく、数え切れない多くの人が、ただひとつの球に一喜一憂できる野球というのは本当に素晴らしいと思う。

今年は、二年連続でセ・リーグ優勝の瞬間が地上波で放送されず、ファンからかなりの苦情があったという。
交流戦、プレーオフ、クライマックスシリーズ・・・。テレビ中継のみならず、まずは利益ありきという企業の論理がファンの意とは別に働いてはいまいか。
大相撲や柔道、レスリングでも、様々な問題によるファンの嘆きが聞こえてくる。
これでは野球人気の衰退(巨人人気の衰退といったほうが正しいか)ばかりでなく、スポーツ人気の衰退をも起こしかねない。
そうならない為にはどうすればよいか。我々も考えなければいけない時期にきたのだろう。

幸い、日本人にはずっと大切にしてきた「道」の心というものがある。
選手はもちろんのことだが、ファン、企業、団体もいま一度この言葉を胸に刻んでいただきたい。そして、誰もがこの心を取り戻したとき、日本のスポーツ界は更なる発展と明るい道が開けるはずである。


あとがき・・・

ここまでの長文を読んでくださりありがとうございます。
久しぶりにブログというものを書いてみるも、言葉が出てこないわ、なんて書いていいのかわからないわで大変でした。
こんなことならもっと学生時代に勉強しておくべきだったなと・・・。
そしてなにより・・・字が小さくて見えない。
これが、もしや・・・ろ、ろ? あべし
ちゅうわけで字を大きくした次第でござりました。ぽへっ


P.S.春先に書いた記事にコメントを下さった、Tommyさん、恵里ちゃん、りあちゃん、ちび、鍵コメの方々、更新というものを全くしていなかったにもかかわらず、足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
この先はまた不定期更新になるとは思いますが、ブログは残していきたいと思いますので、その折はまた可愛がってください。

しっかし、ドーム最終戦で延長とは・・・
よっぽど野球が好きなんですなドラゴンズは(-0-;

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by kuunn_17 | 2007-10-04 21:15 | 中日ドラゴンズ

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