英智男泣き… ドラゴンズ延長戦を制す

日ハム 3-4 中日(札幌)
数少ないチャンスを点に結び付ける日本ハムとは対照的に、ドラゴンズは前日同様、毎回のように先頭打者を出すも、得点に結び付けることができないイライラした試合展開。
2-2の同点で迎えた7回裏、好投を続けていた先発・マルティネスが、真ん中に甘く入ったナックルカーブを、新庄にレフトスタンドに運ばれ勝ち越されたときには、昨日と同じで終わったかと思った。

しかし今日は、いつもはベンチで試合を見つめ、声を出し、自分の役目を待つ男達が、9回に再び試合を動かすことになる。
まず、この回の先頭打者だった正捕手・谷繁に代え、代打・井上で勝負に出る。

相手は日ハムの守護神・マイケル。
マイケルは前日の試合でも孝介、ウッズから三振を取るなど、多彩な変化球とキレのあるストレートを投げ、なかなか簡単に打ち崩せる相手ではない。
しかし、一樹は『甘い球は逃さず打つ』という代打の鉄則を忘れず、真ん中に入ったストレートを逃さず、右中間へツーベースを放つ。(代走・藤井)

迎えるは、先発出場しエラーを犯した上田に代わって、4回から出場した英智
初球、バントの構えから見逃しストライク。(カウント1-0)
2球目、今度はバントをしてファール。(カウント2-0)
3球目、バントの構えからバットを引きボール(カウント2-1)
4球目、またしてもバントの構えから見逃しボール(カウント2-2)
ここで落合監督は英智を呼びアドバイスを送る。
5球目、今度は一転、バスターから打って出てファール(カウントそのまま)
6球目、ボール(カウント2-3)
7球目、セカンドゴロで藤井を3塁へ進める

この場面は本当に見応えのある勝負だった。
昨日の反省をふまえ、初球は見逃しから入り、バントへ切り替える。
そして追い込まれたら徹底した右打ち。(4球目は恐らくサインミスだろう)
2球目にバントは失敗したものの、最後はきっちりと進塁打を打った英智。
これはタイムリー以上に価値のあるセカンドゴロだったように思う。
こうしてでき上がった流れが試合を動かすのは当然のことであり、その後の孝介のタイムリーは必然的なものだった。

そして二日連続の延長戦となった11回。
先頭の英智が左中間へツーベースヒットで出塁し、荒木が倒れた後、迎えた井端の打席、カウント1-1から岡島が投じたカーブがワイルドピッチとなり、英智が二塁から躊躇なく三塁を回りホームイン。

普段、日の目をあまり見ることのない男達が、必死でもぎ取った今日の勝利。
拙攻に次ぐ拙攻で、とてもいい試合と呼べるものではないが、泥臭くても勝ち取ったこの勝利は、昨日の負けがあったればこその勝利だったように感じた。

ヒーローインタビューで井上の姿を見、声をもらい、男泣きした英智。
5回には森本のセンター前ヒットで、意味のないホームへの返球をするなど、
前を向いたら一直線に進んでしまう不器用な面もあるけど、
貴方はドラゴンズにとって本物の英雄だと思う。

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◇ 英智
「(2塁打について)ピッチャーに向かう気持ちをカズキさん(井上選手)の打席からもらいました。「何でもいいから塁に出ろ」と声をかけられて勇気が出ました。(2塁から一気にホームへ)けん制があって変化球があると思ったのでリードを大きくとって良いスタートが切れたと思います。最初からホームをねらうつもりで3塁を回りました。悔しさや悲しさ、去年の借りを返すという気持ちを忘れずに毎日バッティングに取り組んでいる結果が監督の期待に応えることにつながっていると思います。もう弱い気持ちで打席に入ることは決してないので自分と戦うのではなく相手と戦って勝っていきたいと思います。これからも活躍してお立ち台に立てるように一生懸命プレーしますので球場に足を運んで応援してください。」(スコアボード

◇ 落合監督
「昨日と今日は全く同じ。ただ昨日は負けて、今日は勝った。
 選手の心理状態はわからないけど、いい経験をしているんじゃないかな。」
CBC Exciting Stadium



昨日、今日と試合を見ていて感じたことがある。
それは日本ハムの外野守備位置と走塁だ。

外野守備位置は今日もなんどかヒットになりそうな当りを、ライト・稲葉の位置取りで平凡なフライにされた。
走塁に関しては、森本がセカンドフライでタッチアップをしてホームを陥れたり、昨日の試合では、ランナー1塁から新庄の当り(センターオーバー)で、生還した稲葉の走塁を見ても、荒木、井端の送球難を明らかに突いているようにもみえる。

元・ドラゴンズ選手であり、去年までは主に中日戦の解説をしていた平野謙さんが、今年から日ハムの外野守備・走塁コーチになっているのが、この守備、走塁をさせているのではないだろうか。
だとすれば、セ・リーグ相手でも、これだけ走られたことのないドラゴンズがワンチャンスで簡単にホームへ還しているのにも説明がつく。

日ハムとの残り4試合。
ドラゴンズにとっては気の抜けない戦いがまだまだ続きそうだ。
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by kuunn_17 | 2006-05-10 23:20 | '06 Dragons 観戦記

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